5月の休診日は、4日~6日、13日、17日、27日、31日となります。

髪を切る

仕事柄、人様のことについては

「あーしたほうがいい」
「こーしたほうがいい」

と事細かに言ったりします。

年上だろうが、身体の事についてなら忖度せずに全部話しているつもりです。
それが良いと私が判断しているから。ね。

しかし、その忖度のない発言
人様には放ちますが、矢印が己に向くことがあまりありません。

紺屋の白袴ってやつですかね?

己の腰が痛くても
「まぁ、まだいけるか…」

風邪を引いても
「寝てれば治るだろ」

と病院に行きません。

お恥ずかしい限りです。

このように自分のことにおいては後で後で…となります。
髪の毛もそうなんですよね。

清潔感には気を使っているつもりではあります。
しかし、髪が伸びたら伸びたで、ちゃんとスタイリングすれば、きっといい感じしょ?
俺は素材はピカイチだからな!

と、凡庸な一般人が現実から目を背けております。

素材がピカイチなのであれば、今頃もっと人前に立つ仕事のオファーがあるであろう。

悲しいかな。

今までにそんなオファーとは無縁も無縁ではある。
誰も勝手にアイドル事務所にはがきを送ってくれなかった。

そんな私だが自己肯定感だけは高くしている。
自分が自分を好きでなくちゃ、ね?しんどいじゃないの。

しかし、流石に友人の結婚式が近付くと現実を見始めます。

「さすがにこのままじゃ…野暮すぎるな…」

ようやく現実と向き合いました。

いやはや向き合うとどうか。
モッサモサのボッサボサ。
荒野のライオンが同類と認めてくれそうなほどだ。
こんな奴に何を祝われても仕方ない。
なんだこの髪のボリューム。

髪の中からご祝儀が出てきてもなんら不思議ではないじゃないか。

鳩でも出したら盛り上がるかもな。練習すべきか?

そんな事を考えてはみるが、選択肢は一つである。

「よし。切りに行こう」

そう思い立ち、いつもの美容院へレッツゴー。

「だいぶ伸びてますね。」
「今回はどうしましょう?」

私は髪型のオーダーを行う。
「前髪は目にかかるくらいで…、横は耳だして…後ろはすっきりさせたいですね。」

美容師さんはうなずく。そして続けざまに一言。
「んー。ツーブロックは入れますか?」
「以前は…入れて…た?だいぶ伸びてますしね。好きに出来ますよ。」

なんだと。

ツーブロックを入れない選択肢があるのか?

私は数年前に髪の毛を切った際にツーブロックを入れた。

入れてしまったのだ。

男性諸君には特に伝わると思っているが、ツーブロックというものは一種の呪いだと思っている。

一度ツーブロックを入れてしまうと、刈り上げた部分がしっかり伸びきるまで、ツーブロックを入れないという選択肢が無くなってしまう。周囲との髪の長さの差が大きすぎてしまうからだ。

ツーブロックを入れたら最後である。
こまめに髪を切る人間こそ、ツーブロックから逃れることの出来ない状況になる。
ツーブロックを選ばない以外の選択肢がないのだ。
逃れるための選択肢は丸刈りやソフトモヒカンという周囲の毛髪の犠牲。

流行りだから。なんかカッコいいから。
そのような理由で入れてしまえば、そこで未来は確定されてしまう。

だから私はツーブロックを呪いと呼んでいる。

しかし、無作法に伸びた髪は知らぬ間に呪いを形骸化させていたのだ。

呪いを断ち切るのは今しかないのでは?
私は過去に産んだこの輪廻を時間という力で朽ちさせた。

そう。自由を手に入れたのだ。私の選択肢は無限なのだ。

私は答える。

「あ、お願いします。」

私は再度呪いを受け入れた。

髪の毛に無頓着な男。

短ければ短いほど、清潔感があるのでは?
短くしとけば、またしばらく髪の毛切らんでええやろ。
杜撰も甚だしい思考。美容師の方達から叱責されそうだ。

こうやってまたツーブロックの連鎖に己の頭髪を放り込んだのだ。

呪いを受け入れ、軽いパーマを加えた結果。
野暮ったい一般人はただの小綺麗な一般人に昇華されたのだ。

よし、式には間に合ったであろう。
間に合ってよかった。

鳩、出したら式盛り上がったかなぁ…

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