産後矯正ねぇ
久々に疑問を投げかけようじゃないか。
へっへっへ。あたしゃ天邪鬼なんすよ。
こないだね。
ある相談を受けました。
「産後の矯正とかってやってます?」
ほう。そうきたか。
流行ってるしな。うんうん。分かるよ。
そんな質問に私は即答します。
「やってないです」
やりたかったらお隣に行ってください。
デカデカと看板あるし。なんかええんちゃいます?
けど、私はやってません。
何でやらないんですか!?
「やってほしいって人多いですよ!」
「気になるんですよ!やってよ!!」
「やっといた方が良いんでしょ?」
そんな声があるかは知りませんが、聞こえてきました。
うーむ。
必要性があんま分かんねぇんだよな。
と言うのもさ。
産後矯正が必要と訴える人の理論がいまいち腑に落ちてないんだわ。
はっきり言っちゃうけど
「整合性が取れない部分がある」
と考えるんですよね。
施術者自身そんな思考があるのに、押し黙って売ってたら詐欺みたいじゃないですか。
だからやってないんです。
きっと「エビデンスが…」という方もいるでしょう。
そのエビデンス、基礎医学に当てはめたら一致します?
その論文は本当にあなたの思考と一致してます?
その辺を私なりに咀嚼したら、あんま繋がらなかったんですよね。
そんな私の思考を今日は垂れ流します。
産後矯正
私はやった事ないし、詳しく知らんがどうなんですかね?
なんて言われてます?
受けたことある方はなんて言われました?
予測だけで書き込みますが、
骨盤が緩むから締めなきゃダメ。
内蔵が入り込むと太って見えるから締めなきゃダメ。
腰痛がひどくなるから矯正しよう。
結果として得られる効果は
「痛みが取れる」
「代謝をよくする」
「ダイエット」
この辺りでしょう。
そして強制せずにほっとくと先に述べたことと反対の事が生じる。
「痛みが引かない」
「代謝が落ちる」
「太りやすい」
みたいな感じじゃないでしょうか?
そもそもさ
出産に関する事は産婦人科や病院なので割愛。
まぁ、骨盤が緩むから、云々…で不調が生じる。
というのがストーリーである事が多い印象。
そのズレが残ると厄介だよね。みたいな感じ?
ではここで私のターン。ドロー。
骨盤が緩むってどうなるか分かってる????
骨盤が緩む仕組み
骨盤の骨って、実は3つの骨で構成されています。
腸骨・坐骨・恥骨
この3つです。
小さい頃はそれぞれが独立してます。
しかし成長するにつれて一つになります。
そうやって寛骨という骨盤の骨が完成。
寛骨は後方では仙骨という背骨のいっちゃん下の骨と連絡し、仙腸関節となります。
前方では恥骨結合という強い軟骨で結合されています。

基本的にこの部分は動かないです。
動くとしてもmm単位だと思ってください。
そのmm単位が痛みの基になるという先生もおられます。
まぁその辺は一旦置いときましょう。
さて、そういった骨盤の繋ぎ目部分。
分娩時においては可動性が上がります。
これはなぜか?
色々有りますが大きな部分としては
妊娠時に放出される女性ホルモンやリラキシンといったホルモンがあります。
これらが組織に作用するのが一要因だといわれてますね。
まぁ通常動かんものを、特殊なホルモンで動くようにする。
イメージは硬いお肉を麹に漬けるみたいな感じかな?
繊維を酵素を使って柔らかくする。
みたいな事を内分泌を使ってゆっくり行う訳です。
これが産婦側で起きてる身体の変化の一つだと思ってください。
ではそれを治すには
時間経過です。
人間の身体はそこまで爆速に回復するなんてありません。
なのでしっかり休んでもらうんです。
しかし、数日休んだからといって身体は元に戻る訳ではありません。
生活をしながらゆっくり、数週間や数カ月かけて
身体を戻していくんですよね。
登場する産後矯正
そこで緩さを整えましょうって訳だ。
なんとなく筋書きは通って見えるよね。
でもどうだろうか?
緩くなってるなら簡単に動くんです。
歩行や寝返りレベルの負荷で関節は動く。
正しい位置に戻したとしても、動けば直ぐに負荷はかかるのだ。
そんなモノを
「矯正で位置を戻しました!ほな!」
これで2~3日も同じ位置を保てるのだろうか?
「戻して骨盤の正しい位置を覚えさせるのが大事。」
いや、ちょっとの外力で動くモノをどう覚えろと…
ってかその感覚を持ってる人は稀ではなかろうか。
ここで売り文句にツッコむ
骨盤が緩むから締めなきゃダメ
組織の回復は治るための環境が構築されたうえで時間経過と共に徐々に進むもんじゃない?
確かに締める行為はあった方がいいが、それは骨盤ベルトの仕事では?
我々がどう介入したらいい訳だ?
ガチャコン動くベッドで入れ込んだとしても
ポキポキ言わせて関節を動かしても
緩んだ組織はそのままだ。
またちょっとした外力で移動するだろうよ。
内蔵が入り込むと太って見えるから締めなきゃダメ
内蔵が入り込んだらえらいことや。
骨盤臓器脱や腸瘤といった名前が付く位にはね。
そんなの接骨院でどうしろと????
ってか解剖的に考えてみよう
骨盤底の支持組織が緩くなることは明白。
ではなぜ内蔵が前方へ移動して腹部が太く見える???

下に行く方が道理として正しいだろ。
「それでもお腹が出るんです!」
それは立ち姿勢の荷重の問題や腹壁・皮膚の伸展、皮下脂肪の変化だと思う。
腹壁の伸長が手技で治せるか?
皮下脂肪を手技で減らせれるか?
うむ。難しいんじゃないっすか?
ましてや「骨盤」にとらわれてたら無理じゃないかな。
腰痛がひどくなるから矯正しよう。
うーん。
これに関しては難しいだろ。
そもそも産後の痛みなんて多角的な方面から見なきゃならんし
心理状態から身体の状態、色んなものが関与する。
それが産後矯正で解決できることもあろう。
しかし、それはあくまで一例なのだ。
本当に関わったかは分からんのだ。
治った例があるだけで万人に効く要素なんぞないと考える。
ま、めちゃくちゃ難しい範囲だと思う。
結果として
ホントに「それ」は必要なの????
が私目線拭えないのである。
私も全知全能ではない。
知らない論理が展開されてるのかもしれない。
その場合は私の学習不足なだけなのだが。
ただ知りうる限りの理論を聞く限り
生理学、解剖学的な視点では矛盾した部分がいくつも見受けられる様に感じて仕方がない。
産後の身体の変化を否定している訳じゃない。
その変化に対する説明と介入方法が、私にはどうしても繋がらないのだ。
なので、私はやらないのである。
もし今後、「始めてるやん」な状況になった時は
整合性と対応手段が明確になった際だけである。
最後に
まぁ、こういうのって
満足感にお金払ってる場合もあるから、頭ごなしに否定すんのもなんだけどね。
特にこれ書いてる中の人も男ですし。
特に出産等の行為は男が経験する事が出来ないものです。
そこに理論や主観なんてぶつけても仕方ないのはある。
ちょっとイラつかれそうだから、あんまこの内容書きたくなかったんだよねぇ。笑
まぁ、私は現状では産後矯正はしないよ。
産後の腰痛といった身体のトラブルは身体のトラブルだと捉え
そこに対してきちんと向き合い続ける。
それだけなんですよね。

