8月の休診日は、5日、11日~13日、19日、26日、31日となります。

「いいからテーピングだ!」をガチ考察

さて、たまにはやった事ないような形式を試してみよう。

皆さんはこのセリフに覚えはありますでしょうか?

「いいからテーピングだ!!!!」

骨が折れてもいい…歩けなくなってもいい…!! やっとつかんだ ...

スラムダンクでの1シーンですね。

皆さんは読んだことありますか?

ホントに名作ですよねぇ。
なぜか高校の図書室に置いてあったので、私は休み時間をぶっこんで読んでました。

まぁ、知らない人向けに説明を簡潔にすると

ド熱い青春バスケ漫画です。笑

ほんでこのシーンは
主人公チームのキャプテンのゴリが試合中に怪我したシーンの一幕。
医務室に行くのを勧められるがチームの勝利を思って怪我を押し切ってプレーを敢行しようとするところです。

このキャプテンの熱い気合がこの後のチームを変えていく…。

そんなワンシーン。

さて、では今の私はこれをどのように見るでしょう?

大人になってゴリの気合に再度感動するか?

否。

「これ、なんのケガやろな…??」

こんな事を考えてしまいます。

と、いう訳で。

いいからテーピングだ!!のワンシーン
医療者目線でみるとどのように考える?

というブログです。

負傷シーンを確認

内容を知らない方もいますので内容は触れずにいきますね。

白い靴がゴリ

リバウンド時の着地時に相手選手を踏んでしまった様子が伺えます。

左足。ですね。

左から二人目がゴリ

転倒中。

倒れるゴリ

倒れちゃった。

ベンチで急いで靴下を脱ぎ、確認します。

すげぇ腫れてますね!!!

ロッカールームで再確認

更に腫れてる。
ってか若干上方向に腫れが広がってる?

ありゃぁ…こりゃ重症ですわ。

とりあえず文字で流れにしましょう。

相手選手の足先を踵で踏む。
 ↓
バランスを崩す
 ↓
左足首の外くるぶし付近を損傷

さて、漫画の流れだけでいえばこの流れです。

えーと、まずは私的に思う事を言いましょう。

色々と合わない。

おん?

とりあえず結果からみると

足首の外くるぶし付近の損傷が疑われます。

そして受傷後、すぐに腫れてるという点から、何かしらの組織は破断していると考えられます。
歩けない様子から軽度の捻挫では無いことも伺えます。

となると重度の捻挫か骨折が視野になります。
しかし、ここで問題。

怪我をしたシーンを再確認しましょう。

個人的なポイントは2つ。

①左の着地シーンでは若干足先が外に開いてる様子
②脚を抜いてる動作がある

私が「おろ?」となるのはこの2点。

まぁ続けましょう。

捻挫であれば。。。

捻挫というものはざっくりと言うと「靭帯の損傷」です。

さて、そんな靭帯。
存在意義としては「制動」という役割である。
骨がはまり込むだけの構造じゃ簡単に脱臼しちゃいますからね。

骨と骨を繋ぐように存在しています。

そして靭帯が損傷するパターンとしては
引きちぎられて損傷する事がほとんどです。

骨が外力で過剰に動き、耐えられなくなったらブチンといくことがほとんど。

ではそれを踏まえたうえで
このパターンで外くるぶしの捻挫をしようとするのであれば

左足で着地
 ↓
左足が着いた状態で身体が左に流れる
 ↓
足先は内側に向く(内反ともいう)
 ↓
左外くるぶしの靭帯が切れる

このパターンで有るべきなんですよね。

では、それを踏まえて着地シーン

・足首はこの瞬間にはぐねってない…
・足の向きから把握するに、重心は後方+内方に荷重点がありそうである。

・足先が外向き

はてさてなんのこっちゃい。ですよね?

ではここで実験してみましょう。
ぜひ皆さんもやってみてください。

※怪我すると嫌だから軽くでやってね?

足先を真っ直ぐにして、足の間を拳2つ分くらい空けて直立します。
片方の足の足裏を内側に向ける様にぐねるように動かしましょう。

できた?
多分できたと思います。

ではそのまま、足の指先を少し外に開きます。
そのまますこーしだけ土踏まずに荷重を偏らせてみてください。

そのまま同様に、ぐねる方向に動かしてみてください。

無理だろ?

無理とまでは言わんが、難しい。
なかなかうまい事、外くるぶしの靭帯に負荷がかけられないのだ。

えーと、図で説明します。

あったとしても捻挫であれば、内側が引きちぎられる形の受傷起点なんですよね…。

なのに痛めてるのは外くるぶしなのだ。

以上の事から恐らく捻挫の受傷起点とは考えにくい。

骨折とすれば。。。

腫れ方をみるに、恐らく腓骨という部分を骨折してる可能性が高い。

大体ココが折れるとすれば…

多いのは

足先が内側に入り込んで靭帯が引っ張る
 ↓
腓骨の表面が剥がれる様に折れる

このパターンが多いです。

しかし、先程の捻挫の考察から
その方向の受傷は無いと考えられます。

では、他のパターンで考えましょう。

ここでは、ラウゲハンセン分類というモノが参考になります。

画像作るのが面倒なのでXのツイートを参照にします。


ユジカワ@整形Drイラストレーター

先程の足の向きや、かかってる力を考慮すると

RER骨折かPA骨折が疑われる。

ユジカワ@整形Drイラストレーター
ユジカワ@整形Drイラストレーター

ちょっと外くるぶしより高位での骨折が普遍的である。

ちなstageたるものは数字がデカい程、重症だと思ってくれていい。

まぁ骨折の方がまだありえそうかな?というのがココまでの主観である。

問題はココである。

受傷の起点から恐らく、骨折の疑いが強いかも。
という結果は得られた。

得られたのだが、ここからが問題である。

続いての転倒するシーンを見てみよう。

…。

足を抜いてやがる…!

えー、これ超高等テクニックかましてますね。

左足で着地して負傷してるのにも関わらず
即座にその足を抜くこの妙技。

俺じゃなきゃ見逃しちゃうね…

「何がおかしいん?」

えっとね、このシーンにおいて
まず着目してほしいとことしては

左足で着地して負傷したはずなのに

転倒する時には右脚で立って左足を抜いてるんです。

こけ方がどうであれ、ぐねる形で
捻挫なり骨折なりをしようと思うとですね。

地面が支点にならなきゃ話が進まないんですよ。

空中に足が抜けてしまうと、少なくとも
「地面を支点にした典型的な足の捻挫」のような力は成立しにくい訳で。

その支点がないならテコも杓子もないです。

つまりどういうことか。

足が抜けてる時点で

怪我になる力は逃せてる可能性が高い。

という事なんです。

というかツッコミたい。

ゴリの運動センス半端ない説。

皆さんもやってみたら分かります。

ジャンプ→片脚着地
この時に着地の重心は踵寄りです。

それを着地の刹那、軸足を入れ替えて足を抜く。

めっっっっちゃムズイ!!!!!

何もない平地でこれだぞ!?

この怪我のシーンでは相手選手の足を踏んでいる。
そんなイレギュラーもイレギュラーな場面。
それを着地の瞬間、「やべぇ!」となってから軸足を瞬時に切り替え、足を抜く…。

妙技である。

まず大前提、片足立ちしてる足を瞬時に「すぱっ」と抜くの。
めたんこ難しいぞ…!?

まぁ、可能か不可能化でいえば可能ではある。
出来なくはない。出来なくはないが…

あんな綺麗な体制でできるものなのか…?

ま、ま、まぁ!!!
この方は現役高校生バスケットプレイヤー。

多少の不利なんぞ運動センスで誤魔化すのである。

きっとそう!!!!そうなんだ!!!

それでも怪我したとしよう

まぁいい。
スポーツの現場なんて瞬間的にどんな力が加わるか分からない…
と、仮定してしまう。

外力なんてまじで物理学だから、絶対計算できるはずなんだがな!

しかし、この世界に物理学はないんだ。
運動学なんて無いんだ。
そうだ。そういう事なんだ。

それでは腫れ方をみてみよう。

ロッカールームでは外くるぶし~若干上方にまで腫れが広がってないか?

となると受傷起点と腫れ方と含めていくと

やはり「腓骨骨折」が一番疑われるであろう。

先程のラウゲハンセン分類を鑑みれば
RER骨折かPA骨折のstageⅢの疑いがもてえてしまう。

やべぇ。

絶対にテーピングでどうにかなるもんじゃあない。
なんなら手術まで視野になる損傷かもしれない。

しかしこの漢はゴリ。

味方の「医務室にいきましょう!」という説得をはねのける。

骨が折れてもいい…歩けなくなってもいい…!! やっとつかんだ ...

もうパワハラだ。

出たいのは分かる。
が、あんたのそれはかなり重症だ。

立つこともままならないはずなんだ。

怒鳴って何とかなるもんじゃねぇんだ。

しかし、この剣幕に押された味方は黙ってテーピングを行う。

パワハラは倫理を覆す。

ゴリは痛みを抱えつつもその後の第4クォーターまでプレーを強行。

痛いんだね

立つ事すらもままならないはずなのに、お前って男は…!

その後の試合結果は読んで確認してください。


そして試合の翌日…

学校に姿が見当たらない

赤木=ゴリです。

学校を休んで…
まさか、緊急で手術が…!?!?

まぁここの骨折の手術となると、スクリュー固定がほとんどではなかろうか。
と、なると最後の今大会は絶望に等しい。

どう足掻いても数カ月単位の安静とリハビリが必要になる。

ましてや術後直ぐに歩けるなんて…

無理すぎるぜ…

ゴリ!?!?!?!?

ゴリリが立った!!!????

ギプスをしているかまでは分からないが、片松葉なら違うのだろう。

…ってかお前!!!
左足負傷したはずだよな!?

なんで左手に松葉杖を持ってる!!!?
逆だぞ!!ぎゃくぅ!!!!

てかそもそもなぜ片松葉!?

杖先の接地もそんな身体の真横になんてしちゃって…!!

それを処方した医療関係者は誰だ!!!!
直々に説教してやる!!!!

おい、なんとか言えよ!!!!

ただの…ネンザ…だと…?

な、な…

どうやって捻挫が…!?!?
私の推察では手術適応の骨折まで視野だったというのに…!?

それなら大事を取って片松葉も分かるが…
いやそれにしても使い方ミスってるから指導しろよ…

※受傷後、翌週末の試合には参加していた模様。

お前そのペースで治るなら、どちゃくそ軽傷やんけ。

何やねんあの腫れ。
何やねんあの時間。

結論として

捻挫だったみたい☆

しかし、どう足掻いてもあのネンザは無理がある。

全てが一致しないのだ。

外傷とは、いくら不測の事態であっても
人体構造というベースを基に物理学と運動学である程度は計算できる。

というので私なりに考察を行う。

診断結果と回復期間。
受傷起点と受傷時の足の様相から考えられる結果。

私の脳内スパコンが弾き出した結論。

元々ゴリの外くるぶしは異常発達しており
すーんごく痛みに弱い体質である!!

要は気のせいレベル。

こうじゃなきゃ辻褄が合わない。

だってこうなんだよ

原作上の診断:捻挫
描写から考察した場合:手術も視野になるレベルのケガ疑い

しかし実際には翌週の試合に出ている

「よく分からん」というのが答えなのだ。


ったく、無駄に書くのに疲れた記事だった。

過去一に時間かけたわ。
過去最高レベルに画像とか作ったわ。

なんだったんだよこの時間。

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